看護師の姿から優しく寄り添う心を育む絵本
作者は、現役の看護師でシンガーソングライターのせがわあやかさん。ご自身の経験を踏まえ、看護師さんに興味を持つ子どもたちへのメッセージがこもった内容となっています。看護師ってどんな存在?看護師さんのお仕事は?そして看護師さんになるには?といったところも理解でき、何よりも看護師に大切な人に寄り添う気持ち、思いやりのこころをはぐくむ内容になっています。
3月8・15日北海道文化放送「おはようのおはなし」にて全文朗読されました
<前編>
<後編>
子どもたちは“看護師”にどんなイメージをもっているでしょうか。やさしい人?たすけてくれる人?そばにいてくれる人?
どれもそのとおり。私たち看護師はそうありたいと思っています。
でもそれだけじゃない。患者さんを助けるためには、たしかな知識と技術が不可欠です。やさしいけど、注射がヘタでは信頼されません。だから、看護師になってからも日々学んでいます。最新の医療技術も、患者さんが心地よく療養するためのお世話の仕方や、患者さんへの声掛けも。どうしたら患者さんにとっていちばん良いか、いつも考えています。
「看」という字は「手」の下に「目」と書き、目の上に手をかざして「みる」様子を表しています。手をかざすのは遠くをじっと見るときの動作。そこから「見守る」「見抜こうとする」の意味ももつようになったと言われます。
「人を見る」「患者さんのちょっとした変化を見抜く」まさに看護の専門とするところです。その根底には、この人をなんとかして助けたいという真摯でやさしい気持ちがある。この絵本からは、そんな温かい心で冷静な判断をする、看護の仕事が伝わるのではないでしょうか。
もしお子さんが看護の仕事に興味があるようでしたら、ぜひこの絵本を一緒に読んでみてください。多くの子どもたちが「看護師さんていいな、看護師になりたいな」と思うきっかけになれば本当に嬉しく思います。